仙人温泉は、秘境・黒部の中でも最も奥深い位置にある。阿曽原温泉から剣岳への北方稜線には阿曽原温泉小屋、仙人温泉小屋、仙人池ヒュッテ、池の平小屋、と5つの小屋があるがそのどれもが環境とともに個性豊かな山小屋と言わざるをえない。剣沢が喧騒の時期にも、この周辺に訪れる登山者の数は極端に少なく、静かな山旅を楽しむことができる。
しかし、仙人池ヒュッテから阿曽原間の登山道は、けっしてやさしい登山道ではないので、初心者の方、単独行の方はひかえられることをのぞみたい。谷底は深く、転落した場合には生死不明に陥ってしまう。仙人池ヒュッテから1時間半下ると、仙人温泉の露天風呂が待っている。阿曽原からだと2時間の登りとなる。
この小屋の経営者、遠北邦彦さんが経営を手放すということで、埼玉県所沢市在住の高橋重夫さんが来年度より経営することになった。先ずは、小屋経営のノウハウを遠北さんに伝授いたたくべく7月の山小屋開きから同行して修行中である。
高橋さんの奥様の条件は「町での収入を注ぎ込まないこと!」というものであるそうです。みなさんも是非訪れてみてください。

仙人温泉の象徴、仙人温泉露天風呂。

小屋の庭にあるため昼間女性が入るにはちょっと勇気がいりますね。登山道からも10mくらいの距離にあります。
女性専用露天風呂は管理棟裏にあります。

その2


温泉の温度は100℃に近く、川の水を引いて温度調節しています。
手の届く位置に缶ビールが冷えています。
飲んだら自己申告でお金を支払います。

源泉は対岸の中腹にあります。


源泉は川を挟んだ反対側斜面にあります。
源泉近くの大岩には、「釼山登山路」と書かれています。
恐らく、現在の登山路とは違い、尾根筋に登山路があって、この温泉場を経由していたものと思われます。
また現在の呼び名は「つるぎだけ」となっていますがその昔は、「つるぎやま」あるいは「つるぎさん」と呼ばれたのではないのでしょうか。

ドラム缶に一旦貯めて、ゴミを取り除いた源泉をホースで小屋まで送ります。

対岸の露天風呂跡


同じく、源泉近くにあった露天風呂と思われる石積みの跡です。

源泉の湯量は豊富


源泉の湯量は豊富で20cmから30cmの高さまで吹き上げています。
その殆どは使われること無く、川に流れていきます。

仙人温泉小屋の母屋


仙人温泉小屋の母屋、受付と食堂があります。
他に3棟の登山者用宿泊棟があります。

現在の経営者


現在の経営者は、長野県大町市簗場の遠北邦彦(あじきたくにひこ)さんです。
中央大学法学部出身のインテリ仙人さんです。
冬は簗場スキー場で簗場荘を経営され、7月から10月までは仙人温泉小屋を
25年間守りとおしてきました。御苦労様でした。

新仙人の高橋重夫さん


新仙人の高橋重夫さんは、当アルパインスクールのエキスパートコースに籍をおきアルパインクライミングを勉強中です。新座山の会(埼玉県、会員数60名)の副会長という重責も担っています。また、別名「魚止めのシゲ」と呼ばれる渓流釣りの名人でもあります。
著書に「阿賀野川全水系」があるほか奥只見源流についての著述も渓流誌にあります。
厨房に立って、仙人小屋経営の修行中の高橋さんです。

平成13年9月1日


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